「気づく」ということ

私は、もともと人のお世話をすることが 好きでこの職種を選びましたし、不自由を感じている人には手を貸すことが良いことだと思い、仕事をしていました。

ある日の就寝援助のとき、いつもは職員が援助している車いすのご利用者が、一人で靴下を脱いで職員を呼んでいるということがありました。「この方に、こんな力があったなんて!」と驚きました。今まで「車いすの方は自分で靴下を脱ぐことはできない」という思い込みがどこかにあったのです。”残存能力を活かす”ことが大切と頭でわかっていても、つい先回りして手を貸してしまっている……ということに気がつきました。

気がついてからは、ご利用者に声をかけた後、まず“待つ”ということに徹してみました。トイレ誘導したとき、ズポンを下ろすのを「できない」と不安そうにおっしゃったご利用者に「ここで見てますから、大丈夫ですよ」と声をかけてみました。すると、ゆっくリですが、ご自分でできたのです。このことで、ご利用者の能力を活かすのも活かせないのも私たち介護職員にかかっているということを理解できました。また、ご利用者のペースに自分が合わせることの大切さにも気がつきました。

この気づきを活かし、本当の“自立支援”ができるよう、まずは待ち、その方が本当に求めている部分を介助し、その人らしい生活につながるようなケアをしていきたいです。

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